ダリへの道も一歩から

天才と言われている絵画の巨匠は本当に天才なのか?努力によって才能を開花させることはできるのか。

離れた両目と丸い鼻。整形とそのままと美しいのはどっち。

しんしんと冷え込む深夜。ふと気づくと、妙に視線を感じる。
顔を巡らすと目を見開いている娘と目があった。

出目金みたいだな。

わが娘ながらちょっと引いてしまう。
一重の割には目が大きいと言われているらしいが、最近受験の寝不足のせいで疲れがでてきているようで、よく二重になっている。

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それに加えて絵を真剣にやり始めてから、目をしっかりと見開くようになってきた。

まっすぐな視線。といえば聞こえはいいが、キャラクターばりに目を見開いてこちらを見ている。カエルにも見えるか?

あぁ。おっきな目玉がついてる妖怪がいたなぁ。あれは片目だったけど…。カラカサオバケか。

一時期流行った魚眼レンズ撮影のようにいびつに見えてしまい、ビビル。
声をかけようとしたら厳しい一言。

「動かないで」

おっと。家庭内でホールドアップか?

「さっきの位置に戻して」

仕方なく顔の位置を戻す。
少しずつ近づいてくる気配がする。
カツアゲでもされるのか?

かなり近づいて距離は10cmくらい。
頬の近くに娘の顔がある。

「…………ふぅん。。。」
鼻息が聞こえる。いつまでこのままなのか…と思っていたら開放された。
「もういいよ」

いいって。何がだ。
「お母さんって目が離れてるよね。」

何を今さらわかりきったことを。
確かに私は両目の幅がちょっと広すぎる。
若いころにはそれを化粧でどうにかしようと苦労したものだ。

「この前お母さんと同じくらい目が離れている人みたよ。でも、もっとしゅっとしてた。」
しゅって何が?
「顔がもっとしゅっとしてた。小顔だった。」
年を取ると確かに顔がでかくなってくるからなぁ。でも、今まで小顔だとか言われたことないから、昔から顔は大きかったかも☆。
でも、誰のこと?

「この前画塾に来たモデルさん。」
あぁ。モデルさんか。

娘は美大の油絵志望の受験生だ。
多摩美の油絵も受けるのだが、多摩美の一次のデッサンは毎年人物である。
通っている美術予備校(画塾)では時々モデルさんを呼んでくれる。

この前はその画塾出身の美大生の女の子が来てくれたって言ってたっけ。

デッサンをした時よく見たのだろう。

絵のモデルだから当たり前かもしれないけど、若い女の子が他人にじろじろ見られて大変だね。小顔だとか、目がどのくらい離れてるかとか観察されちゃうんだ。

と話していてもまだ側から離れない。
まだ目を見ているのかと聞くと、今度は鼻だという。

鼻かぁ。
自分の顔で一番好きじゃないパーツだなぁ。
色々な方向から娘が観察してくる。なんだか少し居心地の悪い思いをしていると、ぽつりとつぶやいた。

「生き物の造形って綺麗だよね。」


生き物って私のことか。

鼻が気になって、思わず少しでも高くしようとつまんでしまう。
娘はかまわず続けている。
「自然ってホント綺麗だよ。人工物はこんなに美しくならない。」

そぅか。
私のこのちんまりと丸い鼻は美しいのか。
鼻の孔とか大きいんじゃないかといつも気にしていたんだけど。

「自然の形が一番綺麗だよ。整形する人の気がしれない。」

そぅか。そぅか。ちんまりした鼻だけど綺麗だって言ってくれてるのか。
とまんざらでもなく思っていると

「どんなに醜くったって、自然のままが一番綺麗だよ。」

。。。。。。おぉ?
思いっきり落とされてしまった。

やっぱり、少しでも鼻が高くならないかとつまんでしまう、愚かな母であった。

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